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Chain Reaction への思いを記します。

今月末8月31日(土)に開催されるヨーヨーショーケースイベント”Chain Reaction”について、なぜ自分がこういうイベントを開催しようと思ったかについて記したいと思います。以下、自分の思いなど込みで記しますので読んで頂ければ幸いです。

ヨーヨーを初めて約15年という月日が経ってしまいました。当前のことですが、ヨーヨーを始めた当初と比べると、ヨーヨーに対する目標や周りの環境なども時代によってだいぶ変化していきました。好きで始めたヨーヨーで、”ヨーヨーをするのが好き”ということだけが、この15年間、全く変わらずに続いてきたことです。

ですので、長いこと、ごく自然とヨーヨーを続けてきたのですが、続けていく中で、もちろん葛藤や不安や不満なども多々ありました。今回このイベント”Chain Reaction”をやろうと思った大きなきっかけの一つは、自分が好きなヨーヨーを好きでい続けるために必要なことの一つとして、こういう形で自分の作ってきたものを残したいという思いで始めました。それに合わせて、今回このイベントをやるにあたっての目的などを軽く記したいと思います。

まず、目的の一つは大会とは別のステージを作りたいという思いがあります。現在、シーンの中で一番大きなステージとされているのは大会ですよね。自分自身、大会というものには計り知れないほどの恩があるし、自分がヨーヨーを始めてから一番最初に大きな目標を与えていただいたものだと思っています。ですが、自分がヨーヨーを始めた当初と比べると、現在のヨーヨーシーンはよりスポーツ化していますよね。”この技は点効率がいいけどこの技は点効率が悪い”、という考えも大会に出場するにあたってごく普通の考えになっていると思います。もちろん、大会というものはその時の一番を決めるわけで、優劣をつけるにはそうなるのは当前なのですが、自分がするヨーヨーは、やはりそういうところではないと思っていて、スポーツというよりアート寄りにあって欲しいものだと思っています。きっと、そういう風に思っているプレイヤーたちは、これは誰が作った技とか、これはもともと誰々のアイデアだという部分にシビアになるのも当たり前の流れだと思います。そういう人たちがしのぎを削って輝けるシビアな舞台、ルールに縛られずに自由に表現する舞台を提供したいという思いがありました。自分がヨーヨーをしていて面白いと思う瞬間は、やっぱり新しい技を創造して新しい動きが出来たりする時だと思っているので。もちろん、ヨーヨー好きの中には、プレイヤーもいればコレクターもいて、価値観は人それぞれなので自分がヨーヨーの何に価値を見出しているかも人それぞれですが、自分の理想のヨーヨーを表現する場所、各々のプレイヤーが各々の理想とするフリースタイルをする場所が必要だと思います。

そして、前述の目的は、よりプレイヤー目線の自分の考えになってしまいましたが、一番の目的はありきたりですが、このイベントに来てくれる人たちにとって、良かったと、楽しかったと思える空間を提供したいという思いです。ヨーヨーが好きなら誰もが憧れのプレイヤーや好きなプレイヤーのフリーを見るときはドキドキワクワクしますよね。僕はヨーヨーを始めた頃からずっと、自分がヨーヨーをするのが好きでしたが、それと同じくらい憧れのプレイヤーのフリーを見るのが好きでした。そういう体験を肌で感じれる空間を創りたいなという思いで、今回のゲストプレイヤーにもお声がけさせていただきました。見に来て頂ける方々にとってはただ見るだけという感覚かもしれませんが、”見て楽しむ”ことがもっと特別なことになってほしいなと思います。ですので、ヨーヨーを見て騒ぎたい人がいれば騒ぎに来てくれればいいし、単純に”この人のフリーみたいわ”って思うプレイヤーがいれば、その人のフリーを見に来てくれればいいと思うので。演技する側にルールで縛ってないのと同じで、見に来てくれる人も周りに迷惑と怪我を負わせなければ好きなように見てくればいいなあと思います。

今まではもともとあるステージに立ちに行くのが当たり前でしたが、今回は自分の作ったステージで挑戦しようと思うので、その第一目撃者になって頂ければそれより嬉しいことはないです。第一回、新たな挑戦者として、ヨーヨーをやってみます。当日来てくださる方々と一緒に一つの特別な空間を作れればと思います。